今日の進め方
ゴール:終わったときに「Claude に1つ仕事を頼める」「VS Code で Claude を開ける」状態になること。
Claude について
27分「何者か」を2分で、「何ができるか」を4分で、残りは「どう頼むか」に使います。頼み方が9割です。
1-1. Claude とは2分
Anthropic(アンソロピック)社が作っている AI アシスタントです。文章で話しかけると、文章で答えます。ChatGPT や Gemini と同じ「生成 AI」の仲間で、文章を読む・書く・整理するのが得意です。
1-2. 何ができるか4分
書く
メール、議事録、報告書、企画書のたたき台、SNS 投稿文
読む・まとめる
長い資料や PDF の要約、ポイント抽出、Excel 表の読み取り
直す
文章の校正、言い換え、丁寧にする・短くする、翻訳
考える相手になる
アイデア出し、反対意見を言わせる、質問を考えさせる
作る
表、簡単なプログラム、Web ページのひな形、図解の案
画像を見る
スクリーンショットや写真を貼って「これ何?」「文字起こしして」
1-3. どこで使うか(3つの入口)3分
| 入口 | こんな人向け | 今日の扱い |
|---|---|---|
| claude.ai Web / デスクトップアプリ / スマホアプリ | 全員。ブラウザで開いて話しかけるだけ。 | メインで扱います |
| Claude Code ターミナル / VS Code 拡張 | コードや大量のファイルを扱う人。ファイルを読み書きし、コマンドも実行してくれる。 | Part 2 で扱います |
| API | 自社サービスに AI を組み込みたい開発者。 | 今日は扱いません |
1-4. モデルの選び方2分
Claude には「頭の良さと速さのバランス」が違う複数のモデルがあります。迷ったら既定(デフォルト)のままで大丈夫です。
| モデル | ひとことで |
|---|---|
| Claude Opus 5.5 | 標準。難しい相談や長い文章はこれ。 |
| Claude Sonnet 5.5 | 速くてバランス型。日常の作業はこれで十分。 |
| Claude Haiku 4.5 | 軽くて速い。単純作業・大量処理向け。 |
| Claude Fable 5.1 | 最上位。最も難しい作業向け(提供状況はプランによる)。 |
※ 2026-10-07 時点の公式モデル一覧より。画面上の表示名やプランごとの利用可否は 出典 の公式ページで確認してください。
1-5. 頼み方の基本 — これだけ覚えて帰る8分
うまくいかない原因の大半は「頼み方が短すぎる」ことです。人に頼むときと同じで、目的・相手・形式を添えると一気に良くなります。
- 目的と相手を書く「社外の取引先に送る」「上司に3行で報告する」など、誰に何のために使うかを最初に書く。
- 材料を貼る元のメール、議事メモ、PDF、スクリーンショットをそのまま貼る。要約させるなら元データが必要。
- 形式を指定する「箇条書き5つ」「表で」「300字以内」「です・ます調」など、出てきてほしい形を決める。
- 1回で終わらせない「もっと短く」「2番目を詳しく」「別の案を3つ」と続けて直す。会話は続けてよい。
- 事実は自分で確認するClaude は自信ありげに間違えることがある。固有名詞・数字・日付・法律は必ず元情報で確認。
悪い例 → 良い例
✕「この文章を直して」
○「以下は取引先 A 社への納期遅延のお詫びメールの下書きです。失礼のない丁寧な文面に直してください。300字以内、件名も付けてください。〔下書きを貼る〕」
1-6. 実演+各自お試し5分
講師が1つ実演したあと、各自で下のどれかをコピーして claude.ai に貼ってください。〔 〕の中は自分の内容に置き換えます。
1-7. 使うときの注意3分
ファイル添付:PDF・画像・Excel をそのまま読ませられる。
Web 検索:最新情報が必要なときに「検索して」と頼む。
Claude と VS Code
10分開発者向けの「Claude Code」を VS Code に入れると、エディタの中で Claude がファイルを読み書きしてくれます。入れ方と最初の一言を覚えて帰りましょう。
2-1. Claude Code とは2分
claude.ai が「会話する Claude」なら、Claude Code は「手を動かす Claude」です。プロジェクトのフォルダを渡すと、ファイルを読み、直し、コマンドを実行し、結果を報告します。ターミナル版と VS Code 拡張版があり、会話履歴は共有されます。
VS Code は Microsoft 製の無料エディタです。未インストールの方は code.visualstudio.com から入れてください(バージョン 1.94.0 以上が必要)。
2-2. 入れ方(3ステップ)3分
- VS Code の拡張機能ビューを開く左のブロック型アイコン、または Cmd+Shift+X(Windows は Ctrl+Shift+X)。
- 「Claude Code」を検索してインストール提供元が Anthropic のものを選ぶ(ID:
anthropic.claude-code)。 - サイドバーの Claude アイコンを押してログインブラウザが開くので、Claude アカウント(Pro / Max / Team / Enterprise)または Claude Console でサインイン。以降は保存されます。
2-3. 使い方の基本3分
フォルダを開いて話しかける
プロジェクトのフォルダを VS Code で開き、サイドバーのパネルに日本語で指示する。
@ でファイルを指定
「@ファイル名」で読ませたいファイル・フォルダ・行範囲を指定できる。
Plan mode で先に計画を見る
いきなり変更させず、まず計画を出させて確認してから実行できる。初心者はこれを使う。
差分を行ごとに採用・却下
提案された変更はインラインで比較表示され、行単位で受け入れ・却下できる。
最初の一言はこの3つから。コードが読めなくても大丈夫です。
2-4. ターミナル版との違い2分
- VS Code 拡張は画面操作中心で、差分表示や複数セッションの管理が見やすい。
- ターミナル版(
claudeコマンド)は ! によるシェル実行や Tab 補完など、拡張にない機能がある。VS Code の統合ターミナルでclaudeと打てばそのまま使える。 - 両者の会話履歴は共有される。JetBrains(IntelliJ など)用のプラグインもある。
Claude と Git の関係
8分Claude にファイルの変更を任せると「壊されないか」が不安になります。その不安を消すのが Git です。仕組みを1分、関係を3分、運用ルールを4分で。
3-1. Git とは1分
ファイルの変更履歴を保存し、いつでも前の状態に戻せる仕組みです。保存の単位を「コミット」と呼びます。GitHub はその履歴をチームで共有する場所です。Word の「変更履歴」をフォルダ全体に効かせたもの、と思ってください。
3-2. Claude と Git の3つの関係3分
① Git は Claude の「安全網」
Claude が変更を間違えても、直前のコミットまで一瞬で戻せる。だから Claude に任せる前に必ずコミットしておく。
② Claude は Git を「使える」
Claude Code は差分の確認、コミットメッセージの作成、ブランチ作成、Pull Request の作成まで頼めば実行する。
③ 履歴は Claude の「文脈」
Claude はコミット履歴や差分を読んで「何がいつ変わったか」を理解する。履歴がきれいだと Claude の精度も上がる。
3-3. 明日からの運用ルール(4つ)4分
- Claude に触らせる前にコミットする(またはブランチを切る)「戻れる地点」を作ってから任せる。これだけで事故の9割は防げる。
- Claude の変更は差分(diff)を見てからコミットするVS Code の Source Control や拡張のインライン diff で、何が変わったかを目で確認する。読めなくても「触ってほしくないファイルが変わっていないか」は分かる。
- コミットメッセージは Claude に書かせてよい。ただし人が確認する「何を・なぜ変えたか」が書けていれば採用。嘘や過剰な表現があれば直す。
- push・Pull Request・履歴の書き換えは、人が明示的に指示したときだけローカルの変更は戻せるが、共有先に出た変更は他の人に影響する。「push して」と自分が言ったときだけ。
そのまま使えるお願いの仕方:
git push --force など履歴を書き換える操作は Claude に頼まない。迷ったら「変更せずに提案だけして」と付け加える。質疑応答
15分よく出る質問を先に。残り時間は自由質問です。質問はその場で講師が Claude に投げて、一緒に答えを見るのもありです。
ChatGPT と何が違うの?
無料で使える?
入力した内容は AI の学習に使われる?
間違ったことを言う?
日本語で頼んで大丈夫?
プログラマーじゃないけど Claude Code は意味ある?
長い資料はどのくらい読める?
明日やること(チェックリスト)
今日の内容を「1回使った」状態にして定着させます。合計 15 分で終わります。
- claude.ai を開いて、今日のお試し A〜C のどれかを自分の仕事で1回やる議事録・メール・要約のどれか。出てきたものを1回「もっと短く」で直してみる。
- うまくいった頼み方をメモに残す自分用の「定型プロンプト」が1つできれば、明日から時短になる。
- (開発者のみ)VS Code に Claude Code を入れて「最初の一言 ①」を投げる自分の担当プロジェクトの説明をさせてみる。説明が合っているか確認する。
- (開発者のみ)Claude に変更を頼む前にコミットし、終わったら diff を見てからコミットする「Git 向け ①」「Git 向け ②」をそのまま使う。